アルゼンチン屈指のリゾート地・バリローチェの魅力をお伝えする記事・第3段は、「バリローチェから足を伸ばして日帰りで楽しめる、ネウケン州の旅」をお届けします!
▼第1段と第2段はこちら
バリローチェはRio Negro(リオ・ネグロ州)に位置していますが、実はネウケンとの州境に近く、バリローチェに滞在しながら気軽に州を跨いで観光することができます。
本記事では、ネウケン州にあるCerro Bayoスキー場及び、全長110キロに及ぶ絶景ロード・Camino de los Siete lagos(7つの湖の道)の2つをご紹介させていただきます。
Cerro Bayoスキー場
アルゼンチンにはスキー場がたくさんあること、ご存知でしょうか?
残念ながら首都ブエノスアイレス近郊には山がなく、また雪もほとんど降らないのですが、飛行機で移動すればたくさんのスキー場にアクセスすることが可能です。
6歳でスキーを始め、観測史上積雪量世界1位の記録を持つ滋賀県で育ったスキー大好き筆者は、2021年7月、冬のバケーションシーズンにバリローチェ市街から1時間半ほどのところにある、ネウケン州のCerro Bayo(セロ・バショ)というスキー場を訪れました。
眼下に広がるナウエルウアピ湖とアンデス山脈を見渡しながら滑走することができる、おすすめのスキー場です♪

脱線しますが、1927年に滋賀県米原市の伊吹山測候所で観測された11メートル82センチが積雪量のワールドレコードを持っているのです。その高さは、京都の「清水の舞台」の高さに匹敵するそうです。すごい。
立地
Cerro Bayo スキー場は、ネウケン州の南西に位置しています。
ネウケン州でありながら、最寄りの空港はリオ・ネグロ州のバリローチェ空港で、空港から車で約1時間30分を要します。

筆者はバリローチェ市内に連泊しており、日帰りでCerro Bayoスキー場に行きましたが、スキー場の麓・9キロ離れたところにVilla la Angostura(ビシャ・アンゴストゥーラ)という街があるので、そちらで宿泊することも可能です。

Villa la Angosturaの街に立ち寄りましたが、冬のリゾート地といった感じでメインストリートにはお店やレストランが立ち並んでおり、個人的にはバリローチェよりもスイス感があると感じました。
コースマップ

スキー場はそれなりに広く、二人乗りまたは四人乗りのリフトのほか、ゴンドラも2つあり、充実しています。
初心者コースから上級者コースまで準備されているほか、パノラマコースも多く、様々なレベルの方にお勧めしたいスキー場です。
また、個人的にこのスキー場の見所は、スキー場で最も高い山頂で焼いているチョリパンです▼

日本では絶対見られない光景に筆者を含め日本人の友人たちは大興奮だったのですが、アルゼンチン人はみな素通りしていましたので、きっと見慣れた光景なのでしょう。
軽いカルチャーショックです。
スキーシーズン
Cerro Bayoのスキーシーズンは、国内の他のスキー場と同様に7月〜9月となっています。
※降雪状況により異なります。
リフト券
リフト券はスキーシーズンの中でも特にハイシーズン、通常時、ローシーズンと3つに分けられており、それぞれの1日リフト券の価格はハイシーズンが約5,000円、通常時が約4,000円、ローシーズンが約3,000円となっており、意外に日本と変わらない金額でした。
道具レンタル
リフト券売り場の近くで道具一式のレンタルが可能です。
スキー、スノーボード、ウエアのレンタルがありますが、帽子や手袋などの小物類のレンタルはありませんでしたので、持参されるか、あるいはショップにて各自購入する必要があります。
レンタル料はトータルで1日2〜3000円ほどとお安いのですが、板・ブーツ・ストックはどれも比較的新しいモデルでした♪(※スキーに限る。スノーボードは少し古いものだったようです。)

レンタルの保管スペースを見ても、スキー用品9割、スノーボード用品1割といった感じで、圧倒的にスキー人口が多いように感じました。アルゼンチンはスキーの方が人気なのでしょうか?
また、バリローチェの街やVilla la Angosturaの街にもたくさんレンタルショップがあり、そちらでレンタルすることも可能です。
ちなみにCerro Catedralというスキー場もあります
なお、バリローチェ市街から車で30分程度の場所に、Cerro Catedral(セロ・カテドラル)というスキー場もあります。
実は本来、筆者はCero BayoではなくCerro Catedralに行く予定だったのですが、雪不足のため午前中しか営業していないということだったので、急遽終日営業しているCerro Bayoに変更しました。
Cerro Catedralの方が標高が低く、また日当たりが良いので雪が積もりにくく溶けやすかったようです。
2021年、アルゼンチン全土が深刻な雪不足だった中、Cerro Catedralはシーズン中のほとんどの期間で、キッズパークしか営業できないほどでした。
本来、 Cerro Catedalはその広いコースとバリローチェからのアクセスの良さで、たくさんの観光客が詰め掛ける人気のスキー場です。

もし雪が豊富なシーズンにアルゼンチンでスキーをする際には、ぜひCerro Catedralも検討してみてください。(行けていないので情報がなくすみません。)
公式サイトはこちら:https://www.catedralaltapatagonia.com/index.php

おそらく筆者は来年の冬はもうアルゼンチンにいないと思うのですが、一度はCerro Catedralで滑ってみたかったです。残念。
Camino de los Siete Lagos(7つの湖の道)

バリローチェから日帰りで行けるネウケンの見所は、スキー場だけではありません!
ここからは、絶景ロード・Camino de los Siete Lagosをご紹介させていただきます。
Camino de los Siete Lagosの概要
Camino de los Siete Lagosとは、直訳すると「7つの湖の道」となります。
ボリビアとの国境から南米大陸の南端まで、アルゼンチンの南北を貫くRuta 40という国道がアンデス山脈と並行に走っているのですが、Camino de los Siete Lagos はそのRuta 40の一区間です。
Wikipediaによると、Ruta 40は全長5,194キロメートルありますが、Camino de los Siete Lagosとは、そのうちVilla la Angosturaの街からSan Martín de los Andes(サン・マルティン・デ・ロス・アンデス)の街を結ぶ約110キロメートルの区間を指します。

行き方
Camino de los Siete Lagosを訪れるには、レンタカーまたはチャータータクシーが必要となります。
筆者はバリローチェからレンタカーで、日帰りで訪れました。
Camino de los Siete Lagosそのものは片道110キロですが、バリローチェを起点とすると、さらに距離は伸びて片道約190キロとなります。
さらに、行ったら帰ってこなければならないので、往復約380キロの長旅となりました。
道中ビューポイントで車から降りて写真を撮ったりする時間を考えると、片道4時間程度を要したと思います。
朝9時過ぎにバリローチェの街を出発し、昼過ぎにサン・マルティン・デ・ロス・アンデスの街に到着し、街でランチを取りつつ散策をして、夜8時ごろにバリローチェの街に戻ってきました。
町とそれぞれの湖の位置関係は、以下の地図をご参照ください。
7つの湖の紹介
①Lago Correntoso(コレントソ湖)

まず初めに見えるのは、コレントソ湖です。水面ははっきりとした青色で、他の湖より水温が高く、水遊びをするのに人気の湖です。(もちろん冬は泳げませんでした。)
周囲をアンデス山脈囲まれ風から守られた、静かで美しい湖です。
実は筆者が訪れた日は午前中は天気が悪く、上記のお写真は復路に見たコレントソ湖です。(昼から晴れました。)
往路に見たコレントソ湖はこんな感じでした▼

なんだか水墨画のような景色で、非常に幻想的でした。
②Lago Espejo(エスペホ湖)

Espejo(エスペホ)とは、鏡を意味します。
この湖はチリとの国境近くまで広がっており、穏やかな湖面は名前の通り、まるで鏡のようです。
湖畔には広い砂浜があり、のんびり過ごすのに適しています。
③Lago Escondido(エスコンディド湖)

直訳すると、「隠れた湖」となります。
エメラルドグリーンの美しい湖ですが、木々に隠れてほとんど見えません。
④Lago Falkner(ファルクネル湖)

ちょうどCamino de los Siete Lagosの中間地点にあるのが、ファルクネル湖です。
こちらも湖畔に広い砂浜があり、のんびり寛ぐのに最適な湖です。
⑤Lago Villarino(ビシャリノ湖)

フォルクネル湖の隣に、ビシャリノ湖があります。
Camino de los Siete Lagosの中では唯一宿泊できるキャンプ場があります。
⑥Lago Machónico(マチョニコ湖)

サン・マルティン・デ・ロス・アンデスの街から30キロの場所にある、このマチョニコ湖では、夏季はカヤックやカヌーなどのウォータースポーツを楽しむことができます。
⑦Lago Lácar(ラカル湖)

San Martin de los Andesの街は、このラカル湖のほとりにあります。
街の入り口近くの湖畔沿いには、街の名前が書かれたフォトスポットもありました。
San Martín de los Andesの街に到着!
San Martín de los Andesの街は小さいながら、メインストリートには多くのレストランがあります。
ランチ休憩をとって、少し街を散策したら、気をつけてVilla la Angosturaまたはバリローチェにお帰りください♪
おわりに
以上で、バリローチェを起点として楽しむネウケンの旅は終了です。
ぜひお時間があれば、バリローチェから足を伸ばしてみてください♪
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