【パタゴニアの見どころ】フィッツロイの行き方・過ごし方・楽しみ方!

突然ですがみなさま、有名アウトドアブランド「Patagonia」のロゴのモデルになった場所をご存知でしょうか。

それは南米・アルゼンチンの南部、パタゴニアにあるフィッツロイ山群なのです!

フィッツロイはクライマーの聖地と呼ばれていますが、登山の難易度は高くなく、一般人でも気軽にハイキングを楽しめる場所になっています。

筆者は2020年2月(ベストシーズン!)に、日本から遊びに来てくれた家族と共に挑戦し、以下の記事で「アルゼンチンの好きな景色第1位」にランクインさせるほど感動しました。

本記事では、そんなフィッツロイの「行き方・過ごし方・楽しみ方」をレポートさせていただきます!

フィッツロイまでのアクセス方法

フィッツロイは南米大陸の南の方にあります⬇︎

フィッツロイの麓にはエルチャルテンという街があるのですが、エルチャルテンには空港がありませんので、

①ブエノスアイレス空港→エルカラファテ空港(飛行機移動)

②エルカラファテ→エルチャルテン(バス移動)

と二段構えで移動することになります。

①ブエノスアイレス→エルカラファテ(飛行機移動)

首都ブエノスアイレスからエルカラファテ空港まで飛行機で移動するのが一般的です。

所要時間は3時間半ほどで、アルゼンチン航空、ラタム航空などが一日数便飛ばしています。

ちなみに、ブエノスアイレスには空港が3つあります。

国際線メインのエセイサ空港国内線メインのホルヘニューベリー空港(別名:アエロパルケ空港)、そしてLCCメインのエルパロマール空港の3つです。

日本からくる場合、ほとんどエセイサ空港着になりますが、パタゴニア等アルゼンチン国内を移動する場合はホルヘニューベリー空港発着になることが多いです。

②エルカラファテ→エルチャルテン(バス移動)

エルカラファテ空港についたら、エルチャルテンまでの移動方法は2通りあります。

1.空港から直接バスでエルチャルテンに移動する

2.空港から市内に移動し、市内からエルチャルテン行きのバスに乗る

エルカラファテとエルチャルテン間のバスはエルカラファテ市内⇆エルカラファテ空港⇆エルチャルテンというルートで回っており、全てのバスが空港を経由します

また、1と2のどちらを選択しても料金は一律片道1900ペソ(約2000円)となっています。

ですので、空港に到着した時間によって、一旦市内に移動するか、直接エルチャルテンに行くかを選択するのが良いと思います。

エルカラファテからエルチャルテンまでは、200キロあり、所要時間は3時間ほどです。

道は舗装されており、また綺麗な観光バスを使用しているため快適に移動できます。

バス会社は現在3社が乗り入れており、Chaltén TravelCal-TurTAQSAどれを選んでも特に違いはないので、ご自身の都合の良い時間に運行しているバスを選択していただいて問題ありません。

なお、特に往復割引もないため、私は往復で別のバス会社を選択しました。

予約はそれぞれのリンクから出来るほか、当日バスターミナルで購入することも可能です。

ただし、オンシーズン(夏季)は満席になることも多いので、旅程が決まったら早めに座席を確保することをお勧めします。

3時間の道中は、基本的にずっと窓から荒凉としたパタゴニアの大地を眺めることになりますが、頻繁にグアナコなどの野生動物が登場してくれるので、飽きません。

また、エルチャルテンに近づく頃、道端の展望台に10分程度バスを停車してくれます。

こちらの展望台からは、以下のような眺めが楽しめます。3時間もの間、何もない大地を走り抜けた先に突如現れるフィッツロイには、乗客たちから大きな歓声が上がります。

エルチャルテンの街

エルチャルテンのバスターミナルに着くと、アルゼンチンの国旗と、その向こうにはフィッツロイが顔を覗かせています。

エルチャルテンの街は、非常にコンパクトです。

下の図の、赤い四角で囲われている部分が街で、ちょうどバス停が南端にあり、登山口は北端に位置します。

© OpenStreetMap contributors

端から端まで歩いても、30分はかからない規模感です。

街は小さいながら、レストラン、カフェ、売店、ホテル、登山レンタル用品店など、旅行者に必要なものは一通り揃っており、快適に過ごせます。

また、風光明媚でのどかな雰囲気が街全体に漂っており、なんだかパタゴニアの大地に突如現れた桃源郷のような場所で、個人的にとてもお気に入りでした♡

お勧め登山ルート”燃えるフィッツロイ”に挑戦しよう!

では、いよいよフィッツロイ山を登ります!

この辺りは複数のトレッキングルートが整備されており、1日で楽しめるものから数日かけてテント泊をしながらキャンプトレッキングをするコースまで、様々です。

よって楽しみ方は十人十色なのですが、筆者は最も人気の高い

「夜中に登山を開始して、山頂で”燃えるフィッツロイ”を見る約10時間のトレッキングルート」

を選択しました!

夜中に出発する分難易度は少し上がりますが、登山経験あんまりない&めちゃくちゃ体力のない筆者とその家族でも無事登頂できましたので、安心してチャレンジしていただければ幸いです。

そもそも”燃えるフィッツロイ”とは?

⬇︎これです

フィッツロイは日中でも十分過ぎるくらい美しいのですが、朝日に照らされるほんの数分だけ燃えるような赤に染まることでも有名で、その姿は”燃えるフィッツロイ”として多くの観光客を魅了しています。

一方、フィッツロイは古くから先住民によって「煙を吐く山」と呼ばれており、山頂が雲に覆われることが多いため、雲に遮られることなく燃えるように輝くフィッツロイを見ることは、実は容易ではありません。

ですが、我々日本人にとって遥か遠くのアルゼンチンの山に登頂する機会はそうそうありませんので、一発で燃えるフィッツロイが見られるよう、日頃の行いを正し、いざ登頂です!

夜中の登山

2月の日の出は朝7時ごろでした。日の出時にはフィッツロイの真下でその姿を拝めるよう、夜中12時にエルチャルテンの宿を出発し、ライト片手にトレッキングを開始します。

なお、ガイドブックによると片道4、5時間で登頂できるとのことだったので、健脚の方は逆算して日の出の4、5時間前に出発すれば問題なく到着するかと思います。我々は運動不足3人組だったため、念には念を入れて12時に出発しました。結果、かなり日の出ギリギリに到着しました。

同じゴールを目指す登山客が他にも沢山いるため、道に迷う心配は少ないですが、必ず分かれ道に設置されている標識を見て進むようにしましょう!

真っ暗な中黙々と歩き続け、日の出30分前にフィッツロイの真下に到着したら、いよいよ空が明るくなってきました⬇︎

日の出30分前のフィッツロイはこんな感じです⬇︎

30分前の時点でめっちゃ赤いやないかーい!と感動して写真をバシャバシャ撮っていたら、徐々に色が変わり始め⬇︎

日の出の瞬間には燃えるというか黄金というか光り輝くというか、凄まじく神々しい輝きを放つ山におなりあそばせました⬇︎

これは私がPatagoniaの創設者でもロゴにしちゃうわ、、、と納得せざるをえない絶景。

数分間うっとり眺めていると、みるみる太陽が登り、いつものフィッツロイに様変わり⬇︎

いつものフィッツロイも、とっても美しいですよね。

観光客たちは皆、フィッツロイ山の真下・ロストレス湖畔で、持参した朝ごはんを食べたり、写真を撮ったりしながら、しばし思い思いの時間を過ごしていました。

私たちも、日の出後1時間ほど、湖畔でのんびりしました。

下山道

絶景を堪能したら、フィッツロイに別れを告げて、いよいよ下山です。

別れとはいっても、道中はこんな感じで⬇︎ずっと遠くにフィッツロイ山が見えています。

また、定期的に展望台(Mirador)が用意されていたり、ハイキングルートから見える景色が美しかったりと、真っ暗で何も見えず黙々と前に進んだ往路とは打って変わって、寄り道をしながら楽しく下山することができます。

また基本的に⬇︎のような歩きやすいハイキングロードが多いのですが、

⬇︎岩の上を歩くこともありますので、下山時も怪我にはご注意ください!

その他のルート

筆者は、観光客から最も人気のあるビギナー向けルートを選択しましたが、時間的・体力的余裕のある方は、もっと時間をかけてフィッツロイ山群を楽しんでみてください。

エルチャルテンのバス停近くのビジターセンターで、その時々の通行可能ルートを確認することができますので、検討される場合はぜひ登山開始前にお立ち寄りください。

ビジターセンターのレンジャーさんに、ご自身のレベルに合わせておすすめのコースを教えてもらうのも良いかもしれません。

キャンプ泊で前日中に近づいておくという選択肢

実はフィッツロイの登山ルートには、複数のキャンプサイトがあります。

筆者も家族も、テントなんて担いで歩けない><という非力な人間なので、大人しくエルチャルテンのホテルに泊まって夜中に出発することにしましたが、

キャンプに慣れている方・夜中に出発なんて眠いよーという方は、前日のうちにエルチャルテンでキャンプ道具一式をレンタルして、フィッツロイ近くのキャンプサイトまで移動してしまうのも、一つの手です!

キャンプをされた方のお話を聞くと、レンタルは基本的に予約不要で、当日飛び込みで問題ないそうです。

筆者ももしまたフィッツロイに登る機会があれば、次はキャンプに挑戦してみたいなーと思ったり、、、!

エルチャルテンのおすすめレストラン・ジェラート屋さん

エルチャルテンは、さすが世界中の旅行者を相手にしているだけあって、素敵なお食事どころが沢山あります。

特におすすめのレストランと、ジェラート屋さんを紹介しておきますので、もし食べるところに悩まれたら、是非お試しください♪

【レストラン】 Ahonikenk Chalten Fonda Patagonia

ここではステーキ、ピザ、ハンバーガー、スパゲティ等など大体何でも食べることができるのですが、特におすすめなのが羊肉の煮込みです。

パタゴニアの羊肉(ラム)は臭みがなく、本当に美味しいです

本来羊肉があまり得意ではなかった筆者も、パタゴニアでは必ず牛よりも羊を選んでしまいます、、♡

是非お試しください!

【ジェラート屋】Heladería Domo Blanco

そもそもイタリア系移民が多くを占めるアルゼンチンでは、ジェラートがめちゃくちゃ身近な存在で、どの地方へ行ってもジェラート屋が街角でひしめき合っています。

(筆者もアルゼンチンに来てからジェラートの魅力に取り憑かれ、常に冷凍庫には1キロ買いしたジェラートがスタンバイしています。)

エルチャルテンも御多分に漏れず美味しいジェラート屋さんがあり、登山帰りと思われる人々で行列ができていました!

登山口から少し進んだところにありますので、是非登山帰りに冷たいアイスを食べて、リフレッシュしてください♪

おわりに

いかがでしたか。フィッツロイの魅力、伝わりましたでしょうか。

筆者的アルゼンチンでおすすめしたい景色ナンバーワンなのですが、日本ではまだ知名度の高くないフィッツロイ、、、是非コロナが収束した暁には、皆様の旅行先の選択肢のひとつに入れていただければ嬉しいです◎

コメント

  1. […] 日中のフィッツロイも素晴らしい photo by 筆者 「フィッツロイの楽しみ方詳細」はこちら […]